令和7年5月30日 郡山市内で試掘調査を実施しています
文化財調査研究センターでは、遺跡等の範囲内で住宅建築などの開発が行われる際、埋蔵文化財の有無を確認するための試掘調査を実施しています。
5月は14件の試掘調査を実施しました。
その中から一部の調査成果についてご紹介します。
富久山町の釜沼遺跡では、縄文土器のかけらが出土しました。
写真左上の土器片には、縦方向の波線(結節縄文)が施されていることから、縄文時代中期初め頃(約5,500年前)のものと考えられます。
縄文時代のうち、人口や集落の数が増大する時期が中期で、郡山市内では妙音寺遺跡(富久山町)やびわ首沢遺跡(熱海町)などが調査されています。
安積町の篠川館跡は、鎌倉時代の佐々河城跡や、室町時代の篠川御所の比定地として注目されています。
試掘調査では、中世に城が造られる以前に使われていた、古代の須恵器片が出土しました。
長頸瓶(ちょうけいへい)と呼ばれる、胴体の上に長い頸の付いた瓶の一部のようです。
お酒などの液体を入れるために使用されたと考えられています。